マイナンバー特需は不発

鳴り物入りで施行が決まったマイナンバー制度ですが、早くも運用面でほころびが目立つようになってきました。

その最たるものが、法定帳票の書式が決まっていないということでしょう。

今後、雇用保険取得届や源泉徴収票などに社員とその扶養家族の個人番号を記載して役所に提出する必要があります。
しかし、現在発表されている書式は「予告無く変更されることがあります。」との但し書きがあるため、確定版ではありません。

また、当初は個人番号の記載が無い旧書式で提出しても良いことになっていますが、その際には個人番号を記載した別の書類を添付することが義務付けられています。
しかし、この添付書類の書式がこれまた決まっていないため、結局何の意味もありません。

というわけなので、人事給与システムから出力する帳票の改修は、恐らくどこの会社もまだ手が付けられていないでしょう。

ただし、個人番号の収集だけは、現段階でも可能です。というより、早めにやっておいた方が良いです。
なぜならば、個人番号を収集する前に社員が退職してしまうと、めんどくさいことになりますので。

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この個人番号の収集について、マイナンバー特需を享受しようと、多くのITベンダーがこの収集サービス市場に参入しました。
サービスの内容は一長一短がありますが、概ね下記のような内容です。
 ・ASPとして、収集サービスを提供する。
 ・スマホから社員の個人番号を収集する。
 ・収集した個人番号をファイル出力することにより自社の人事給与システムに取り込める。

当社でも、あるベンダーが提供する収集サービスを利用することになりました。
その際の人事給与システムと収集サービス間のファイル連携については、私が作成したファイルレイアウト変換マクロを使って変換することになりました。

サービスを選定したのは1ヶ月ほど前ですが、今週になっても別のベンダーからの飛び込み営業があったりします。
残念ながら、さすがにもう手遅れじゃね?っという感じです。

つまり、施行からまだ2ヶ月ほどですが、既に市場は飽和状態だということです。

また、あまりにも多くのベンダーが参入したために、当社のような利用側からすると選択肢が非常に多くなりました。
さらに、選択肢が多い割にサービス内容自体には殆ど差異が無いため、受注件数が多くのベンダーに分散してしまう結果となりました。
このため、どのベンダーにとってもオイシイ結果とはならない、中途半端な売上をもたらすのみとなってしまいました。
実際、せっかくサービスの検討や仕組み開発をしたのに元が取れないという話を、当社に営業に来たベンダーの方達から良く耳にします。

ただ、中途半端に受注してしまうぐらいなら、いっそのこと全く受注が無い方が救いがあるかもしれません。
というのも、1件でも受注してしまうと、その少ない利用企業のためにサービスを提供し続けなければならないからです。
まさに市場からの撤退も容易ではなくなり、単なる赤字を出し続けるだけのサービスになってしまう可能性があります。

結局、マイナンバー特需を期待して投資を行ったものの、殆どのベンダーは不発に終わりそうだというのが、様々な人の話を聞いた上での実感です。
各社も、まさかここまで短期間で壮絶なパイの奪い合いになるとは、予測していなかったのかもしれませんね。。。

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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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