軽減税率に伴うシステム改修特需

安倍改造内閣が発足してからというもの、安保法案と並んで取り沙汰されているのが、消費税10%増税時に軽減税率を導入するか否か、というニュースです。

元々、この議論自体は8%に増税される際にも行われましたが、結局8%増税時は軽減税率の導入は行われませんでした。
ただ、軽減税率を導入するかどうか決定した時期が、たしか増税の数ヶ月前だったため、ベンダーSEとして働いていた私としては、まさに戦々恐々といった感じでした。

もちろん、そのときお世話になったユーザー企業や、SIerの人達も同じくビクビクしていたと思います。
なにせ、ユーザー企業は食品卸売業でしたので、取り扱っている食料品・飲料・酒の酒類が多岐にわたり、どの品目が軽減税率の対象になるかによって、システムの改修方法が違ってきます。

具体的に議論されていた仕様としては、商品分類別に税率を管理できるマスタを作成し、後は商品分類別に税額を計算するよう消費税計算処理を改修する、というものでした。
一文でさらっと書いたので簡単にできそうに見えますが、処理性能はガタ落ちになることが予想されるなど、いくつか懸念点もありましたので、急に「軽減税率を導入します!」と言われてもすぐにリリースできるものではありません。

また、システムの元々の作り方によっては、改修範囲が膨大になるシステムもあるでしょう。

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そして、その恐怖が再来しそうな雰囲気になってきました。

内閣改造前は、野田毅 前税制調査会長が、10%増税時には還付金を支給することで税負担を和らげる案を掲げていました。
しかし、「還付金を支給する事務作業の方が金かかるんじゃね?」という批判もあり、結局野田氏は改造内閣で事実上更迭されました。

が、軽減税率を導入されて困るのは、中小スーパーを含む食料品を扱う流通業の人達でしょう。
マイナンバー対応に続き、一切利益に繋がらないシステム投資をさせられるハメになり、資金力の無い企業にとってはまさに死活問題です。

経団連としては、システム改修費用がかさむことを鑑みて、軽減税率には反対の方針のようです。

幸い、私が今働いている会社は流通業界ではありませんので、軽減税率の影響を受けることはありません。
なので、本音としては、いち消費者として軽減税率を導入してほしいと願っています。

また、ITベンダーとしても、メシの種が増えることもあって、基本的には軽減税率の導入には賛成でしょう。
まさに、マイナンバー特需に続き、軽減税率特需という状態です。

しかし、どの品目を軽減税率の対象とするかについて、決定時期が増税の直前になればなるほど、現場で働くSEはデスマーチに見舞われます。
そして、最近のニュースを見る限り、8%増税時と同じ議論がなされており、あの頃と同じように全く話が前進する気配がありません。

先日施行された改正派遣法についてもそうですが、9月11日に成立して同月の9月30日から施行などという、アホなことを国は平気でやってきます。
そもそも、システム改修の手間など、初めから考えていないのです。

今回の軽減税率については、せめて余裕を持って決定してほしいものですが、、、
たぶんまた直前になるんでしょうね。(苦笑)

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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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