信頼してもらう技術 ~ 積極的に提案する ~

社内SEとして業務部門に『信頼してもらう技術』シリーズの第2回です。

※関連記事はコチラ。
  第1回:信頼してもらう技術 ~ 積極的に理解しようとする姿勢を見せる ~
  第3回:信頼してもらう技術 ~ 自分から約束し、かつ必ず守る ~
  第4回:信頼してもらう技術 ~ 「できません」は控えめに ~
  第5回:信頼してもらう技術 ~ 期待以上の成果を出し続ける ~


<今回のテーマ:積極的に提案する>

前回は、業務部門の実務や要望を積極的に理解する姿勢を見せることで、私という人間をまず信頼してもらうようにしました。

ただ、業務部門から見ると社内SEは「技術屋さん」ですので、本心としてはITの観点から色々とアドバイスを求めているものです。
このため、社内SEとして信頼されるためには前回からもう一歩踏み込んで、彼らの業務課題に対してITの専門化としての改善提案を行う必要があります。

私が入社した頃、システム部と業務部門の関係性は良くなく、その原因として

①現行システムや実務に関する知識が乏しく、議論に参加できない
②上手くいかなかった場合に責任追及されることを恐れ、意見が述べられない


が挙げられることを前回書きました。

こういったことが原因で、当時(といってもたかだか1年前ですが・・・)のシステム部に業務部門の担当者が相談にくることは殆ど無く、ベンダーと業務部門の間でのみ新システムの仕様が決まっていくという、他社ではちょっと見られない状態でした。

こうなってしまった経緯は、業務部門の担当者と話すうちに少しずつ明らかになっていきました。

(1)システム部に要望を相談しても、「具体的に仕様を出してくれ」とだけ言われて突き放されしまう
(2)システム部に新システムのことを聞いても、「ベンダーの担当者に直接問い合わせしてくれ」と言われてしまう


当初は私自身もこんな極端なシステム部があるのだろうか?と半信半疑でしたが、どの部門の担当者も同様のことを口にしたため、認めざるを得ませんでした。

もちろん、システム部にも事情はあったようで、システム規模に対して要員数が少なすぎて、業務部門との架け橋の役割用に人を割けなかったという面もあるようです。
(私から見ても、確かにシステム部の人数は少ない)

とは言え、こうも邪険に扱われると、そりゃ誰も相談しなくなっちゃいますよね。(汗)

ということで、業務部門からのグチを収集した上で、積極的なシステム部の姿を見せなければ信頼は得られないと判断しました。
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前述の(1)~(3)に対応するためには、現行システムと新システムをまず理解する必要があります。
このため、操作マニュアルや新システム打ち合わせの全議事録&仕様書、あるいは実際に触ってみて少しずつ理解を深めていきました。

そして、ベンダーとの打ち合わせの際に、できるだけ発言するようにしました。
ただ発言するだけでなく、検討している仕様について、「こうした方が良いんじゃないか」「これだとこんな問題があるんじゃないか」と自分の考えを述べるようにしました。

もちろん、この頃はまだ入社して2~3ヶ月ぐらいでしたから、それまでの経緯や新旧システムの仕様・実務などが完璧に頭に入っていたわけではありません。
内心は自信が無く、冷や汗をかきながら議論に参加していたこともあります。
しかし、たとえつたない知識でも、まずは「この人は自分の意見を言う人だ」という認識を植え付けるために、無理をしてでも議論に参加する必要がありました。

そういったことを繰り返すうちに、少しずつ変化が生まれてきました。


1つは、仕様の相談を私にしてくれるようになったこと。

ただ、システム部自体との関係性はまだ悪かったため、私だけこっそり呼び出されて業務部門の席で相談されるという形でした。(苦笑)
その場で回答できないものについては持ち帰って調査し、その後「こういう仕様にすると使い易いと思います。」などと提案しました。


2つ目に、新システムの問い合わせをしてくれるようになったこと。

仕様の相談をしてくれるようになったので、問い合わせも必然的に発生するようになりました。
このとき、できるだけ即答で回答するようにして、ポーカーフェイスでも「私は自信がある」という姿勢を見せるようにしました。
もっとも、全てに即答できるわけではありませんから、その場で分からないものは持ち帰って調査し、仕様書などだけで分からない場合はベンダーとやり取りして自分が理解してから、担当者に噛み砕いて説明しました。

これにより、業務部門からベンダーに直接問い合わせしてもらう、という悪習を何とか断ち切ることができました。


3つ目は、システム部のメンバーが少しずつ発言するようになったこと。

これは嬉しい誤算でした。
私がどんどん意見を言う姿を見て、「自分達も考えを言ってもいいんじゃないか」と思ってくれたのでしょうか。

要因はともかくとして、これによって打ち合わせで活発な議論が行われるようになり、私以外のメンバーにも少しずつ相談や問い合わせが寄せられるようになっていきました。


以上のように、積極的に発言し、自分の意見を述べたり提案をすることは、単なるワーカーではなくエンジニアとして信頼されるためにとても重要なことです。

実は、「打ち合わせの場で何か発言しろ」というのは、ベンダーSEだった頃に上司に言われた言葉です。
入社して3年目の頃、初めて要件定義の打ち合わせでユーザー先に連れて行ってもらったときに言われたのを今でも覚えていますが、併せてこんなようなことを言われました。

「打ち合わせで何も発言しないなら、客から見るとお前はいなかったのと同じだ。」
「発言すると皆お前の顔を必ず見る。そのとき顔も覚えてもらえる。」
「意見を言う人を中心に議論は回る。」
「何も提案しないSEは信頼されない。信頼されたいなら提案、それも質の良い提案をしろ。」


前の会社は結局嫌で辞めたのですが、この上司は数少ないSEとして尊敬できる人でした。
最も、退職するときには7時間に渡って私を拘束した張本人でもありますが。(苦笑)

これらの格言を、その後のユーザーに対しても実践することで、確かに信頼を得られるということを実感してきました。
そして、社内SEとしてもそれは通用し、全く同じやり方で信頼を得ることができたのです。

自分の意見を言うには勇気も必要で、特に知識が薄い状態だと尚更です。
しかし、「SEとして」人から信頼を得るためには、それを乗り越えて多少リスクを冒してでも積極的に提案をしていくことも必要なのです。


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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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