中小ITベンダーで要件定義を経験するために

最近では、上流工程から下流工程まで一気通貫で経験できるプロジェクトは、特に中小ITベンダーでは少なくなってきています。

特に、要件定義は大手SIerのSEが担当しますので、二次請け以降に流れてくる仕事は良くても外部設計以降になることが殆どです。
このような状況の中、中小ITベンダーでは利益率の高い要件定義メインにシフトしていきたいと考える会社が多いのですが、一方で要件定義を受注できず、社員に要件定義スキルを習得させられないというジレンマがあります。

私は前の会社で、入社2年目の後半からアサインされたプロジェクトで、要件定義から保守まで全て経験することができました。
その後、そのプロジェクトでの数々の失敗を教訓に、次回以降のプロジェクトでも要件定義から任せてもらえるようになりました。

しかし、私のように要件定義が経験できた社員は一握りで、私が退職する時点、つまり入社11年ちょいが経過した段階でも、同期約20人の中で要件定義の経験があったのは私だけ、という状態でした。
また、私の後輩はもとより、私の1年・2年先輩の社員ですら、要件定義を経験した人は誰もいませんでした。

このように、中小ITベンダーでは非常に少ない要件定義の仕事に対する競争率が激しく、全員が要件定義スキルを習得できるわけではありません

後に部長に聞いた話ですが、要件定義の経験を積ませたい社員は、下記の基準で会社は選定しているそうです。

①柔軟性がある
②自己啓発を怠らない
③入社3~5年目ぐらいまでの若手
④技術・知識が豊富(同世代の社員に比べて)


また、要件定義から受注できたプロジェクトが始まるときに、他のプロジェクトからアサインできる状態でなければならないため、運にも左右されます。
(=上記の条件を満たしていても、他のプロジェクトから抜けられない状況の場合はNG)

私の場合、大学院までIT関連の勉強をしてから入社しましたので、同期に比べるとその時点で技術・知識が頭3つ分ぐらい抜けている状態でした。
また、入社後は資格の取得や日経コンピュータなどを通じて自己啓発を継続的に行ってましたので、その点もポイントだったのかと思います。

柔軟性があったかどうかは上司の評価次第なので、ちょっと分かりませんが・・・

ただ、一つ言えるのは、中小ITベンダーにSEとして入社した人達にとって、将来に渡ってSEとして食べていけるだけの経験をさせてもらえるかどうかは、入社1・2年で既に決まってしまうかもしれないということです。

なので、今年や去年に新卒でSEとして入社された方については、いかに早い段階で同期に差をつけるかがポイントになってきます。
場合によっては、いやらしくない程度に上司へのアピールも必要かもしれません。

もちろん、中小ITベンダーでも一次請けがメインで、要件定義が経験できる機会が多い会社はこの限りではありません。

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話は変わりますが、中小ITベンダーが学生や転職者へのアピールポイントとして良く使っている
 「プライム案件??%」
という言葉。

実は、この数値は全く当てになりません。

プライム案件とは、その会社がユーザー企業と直接契約している、つまり一次請けであることを指します。
つまり、この割合が多いほど一次請け案件が多いことになり、要件定義に参画できるチャンスが多いということになります。

・・・が、プライム案件割合を正確に公表している会社はあまり無いように思います。
例えば、転職前の会社では、二次請け・三次請け案件が8割程度を占めていました。
しかし、新人も出席したある社員全体会議の場で、専務が「当社ではプライム案件は95%を占めている」と豪語していました。

プライム案件という言葉を履き違えているのか、はたまた新人に良いカッコをしたいために出た言葉なのかは未だに分かりませんが・・・
さすがに現場から叩き上げで専務にまでなった方ですから、前者ではないでしょうね。

つまり、「プライム案件割合」は、その値の信憑性は怪しさ満点で、求職者に対して企業イメージを良くするために使われる、言わば言ったもん勝ち的な指標でしかないということです。

※もしくは、SIerを顧客と見なし、「SIerと直接契約している=プライム案件」としてカウントしている可能性もあります。
  いずれにしても、数字のカラクリの域は出ませんが。

DODAから来る中小ITベンダーからのスカウトメールにも、かなりの割合で「プライム案件97%以上!!」などと書かれていたりします。
ただ、ホームページや評判なんかを見ても、例外無くとてもそんなに企業体力があるようには思えません。

殆ど詐欺に近い指標ですので、鵜呑みにせずにまずは情報収集してみて、信憑性を確かめてみることをお勧めします。

※ちなみに、パッケージベンダーなんかだと、規模が中小企業だったとしても一次請けの割合は高いだろうと推測できます。
  あくまで怪しいのは、自社製品を持たない中小ITベンダーです。

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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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