「AIでなにかやれ」はいつになったら無くなるのか

「AIでなにか提案しろ」
「AIでなにかできないのか」


AIが世に広く知られるようになってから、多くの社内SEが経営者からこの言葉を聞いたことでしょう。

もちろん、かく言う私もその一人です。

※参考記事はコチラ。
  「AIで何かやれ」は割と一般的らしい

このテのタイプは、新しいことを理解する脳ミソの部位が、もう退化しかけている人間です。
もちろん、経営者として対外的なアピールや業績向上の手段としてAIに目を付けること自体は正しいとは思います。
が、細部まで理解せずとも、せめてAIが統計学の塊であることだけでも理解していれば、こんなセリフは簡単には出てこないはず。

統計解析をベースに学習していくということは、馬鹿にもなり得るということですからね。

AIのプログラミング自体は、Python3のAnacondaディストリビューションを使えば、意外と容易に組めそうです。
が、AIで肝となるのは、技術的なことではありません。
むしろ、学習させるデータの量と質が重要です。

社内に眠ったままのデータが沢山蓄積されていたとしても、それらは整理されていない場合が殆どです。
でなければ、日常業務で積極的に使われているはずですからね。

整理されていないデータをAIで使える状態にするには、1件1件のデータに対して、予め人間が「正解」を教えてあげる必要があります。
手書き文字の認識なんかをイメージすれば、分かりやすいでしょう。
手書きの文章から1文字ずつ抽出して画像化し、それら1画像ごとに「これは2」「これは8」とかいうように、手作業で正解を紐づけていくわけです。
また、AIでは、学習させる件数が多ければ多いほど、判断結果の精度が上がります。

つまり、大量件数のデータに対して、上記のような正解を教える作業を人力でやっていく必要があると考えると、AIでなにかやるということは、その前段階の準備作業だけで途方もない人件費と期間を要することが分かるでしょう。

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先日、EnterpriseZineからも、『「AIでなんかやって」―経営層の無茶ぶり、どうしますか?』と題したメルマガが届きました。

で、本文中のリンクをクリックすると、IBMのブログに飛ぶのですが、ここで紹介されているマンガが、とても的を射ていて面白いです。

「AIかぐやの物語」

さらっと話の流れをご紹介すると、経営者から「AIでなにかやって」と言われた技術者が、社内の埋もれたデータ(=宝)を探す旅に出て、最後は「リリースは2030年を予定しています」と報告して締めくくります。

世の経営者さんたちへ―

これ、決して誇張した内容じゃないからね。

今から情報システム部門だけでAIに取り組んだとしたら、どの企業でも本当にリリースは10年後ぐらいになります。
リリースを早めたいなら、人力を死ぬほど投入すれば可能でしょう。
が、仮にそこまで多額の投資したとしても、AIというのは確実に成果が出るという類のものではありません。

大量のデータにチマチマ正解を与えることに成功したとしても、元々保有していたデータに偏りがあったとしたら、偏った考えを持ったAIが出来上がるだけです。
そのようなAIに、会社の命運を託すだけの覚悟がおありなんでしょうか?
(もちろん、成功する可能性も十分にありますが)

正直、マスコミなんかも、あまりAI・AIって、騒ぎ立てないでほしいんだよなぁ。
バナナダイエットに影響される主婦のように、すぐマスコミの扇動に誘導される経営者が、日本には沢山いますからねぇ。。。


※最近見つけた、機械学習独学用の本です。
  Python3の文法学習がメインですが、応用編として機械学習プログラミングも紹介されているので、入門書としてはとても分かりやすいかと思います。

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ようやく日本のRPA狂乱への批判記事が出てくるようになってきた

現在も続いている、日本での異常とも言えるRPA大流行。
人件費削減の切り札的存在として、どこの会社もこぞって導入し、ロボットを量産しています。

そこへ、一石を投じる批判記事。

「日本だけでバカ売れするRPA、愚かな結末を改めて警告する」
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00148/022800048/

これまでも、RPAツールに対する批判的な意見はありました。
ですが、その多くは「野良ロボット」に関するもので、経営者批判まで行うものは少なかったように思います。

上記の記事は、もう一歩踏み込んで、「業務改革をしないままRPAツールを導入することの愚かさ」が詳細に書かれています。

この問題については、当ブログでも過去に触れたことがありました。
どこそこの企業が、「RPAツールによって年間8,000時間工数を削減できた」とかいうようにドヤ顔でアピールしていたのを見て、強烈に違和感を覚えたものです。
ただ単に、現状業務をRPAツールに置き換えただけなのでは?・・・と。

私が考える、本来のRPAツールの使い方はこうです。

①全体最適の観点から、経営者主導で全社業務の改革を行い、まずはムダな業務を無くす。
②その結果、どうしても残ってしまった手作業について、RPAツールを適用する。


このたった2点だけなのですが、日本企業ではどうしても①ができない。。。
経営者主導ってところが、どうしてもネックになってしまうんですよね。
経営者って、なぜか業務改革を連呼する割には、自分から動こうとしないものです。

だって、社内の業務に疎いから。
自分が経営している会社のことなのにね。。。(呆)

業務が良く分かってないのに自ら主導して業務改革プロジェクトなんてやったら、上手くいかなくて責任を取らされることうけあいです。
なので、多くの経営者は、業務改革の重要性を理解していながらも、自らの保身のために現場主導で改革を指示するのです。
が、現場の人間同士が議論したところで必ず部門間の利害が対立しますから、結局何も変わらずにムダな業務が積みあがっていきます。

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こういった背景を鑑みて、日本でのRPAツール導入は、ほぼ全ての企業で失敗していると私は見ています。
もちろん、彼らは「人件費を削減できているから成功だ」と主張するでしょう。
「人件費を削減できている」の部分は、私も否定しません。

ですが、その代償として、ブラックボックス化された業務がロボットという名の地雷として、数多く埋め込まれた状況に陥っています。
その地雷は、例えば今後のOSバージョンアップや各システムバージョンアップの際に爆発し、システム担当者や現場担当者を苦しめることになるでしょう。
もちろん、それによって、今まで日常業務を支えてきたロボットのいくつかが数日動かないということになれば、経営にも影響します。

つまるところ、RPAツールで享受できているのは当面の人件費削減という部分だけで、将来の利益を前借りしているのと同じこと。
栄養ドリンクでかりそめの元気を前借りしたとしても、その反動は必ず後でやってきます。
RPAツールの人件費削減効果に浮かれて社員をリストラしまくった企業に、果たしてその反動に耐えられるだけの体力が残っているのでしょうか。。。

もちろん、この問題は、自作とは言えRPAで業務を自動化している当社も同じ。
ただ、私は元々RPAなんてものは一時しのぎに使うもんだと割り切っているので、最初から捨てるつもりでロボットを作ってきました。

当社でも経営者が現場軽視のため、何の根拠も覚悟もなく残業抑制を全社に指示し、多くの部門で担当者が悲鳴をあげている状態でした。
このため、まずは彼らの余力を確保するために、自作RPAの提供を始めたわけです。

その結果、何とか自部門の業務改善を議論する時間が持てるまでに、余力が確保できてきました。
ここから、少しずつ部門横断的にムダな業務を見直し、ロボットの自動化範囲を狭めたり、あるいは業務そのものが無くなることで、対応するロボットも削除することができるようになるのが理想形です。

つまり、私が今後取り組もうとしていることは、沢山作ってきたロボットを1つでも多く減らし、いかにロボットをゼロに近づけられるかということ。

ロボットを減らせば減らすほど業務のブラックボックス化を抑制でき、経営リスクを軽減できます。
また、ロボットの管理も容易になるので、情報システム部としても楽になります。

繰り返しになりますが、ロボットがゼロに近づけば近づくほど、企業としては健全な状態なのです。
ここを勘違いしたままロボットを量産し続けていると、いずれ中身の分からなくなったロボット達に反逆される日が来ることでしょう。


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従業員満足度とはとどのつまり「割りに合うかどうか」だと思う

穴が無数に空いたバケツのごとく離職者が絶えなかった当社。
その状況を打開すべく、社長が「従業員満足度の向上に本気で取り組む」などと豪語してから1年が経過しました。

ここで、結果をご報告。

状況変わらず。(笑)

500人規模の会社であるにも関わらず、相変わらず月間10~20人ペースで社員が辞めていきます。
それもそのはず、社長も最初の頃こそ満足度向上に熱心に取り組んでいましたが、数ヶ月も経てば元通り。
満足度云々などという話題すら出なくなりました。

これが、うちの社長の通常運転です。(笑)
その場その場でカッコイイことを口にはするが、貫き通すことは無いという。。。
私が入社する前からずっとそうだったらしいので、特に驚きには値しません。
ま、人間そう簡単には変われないということでしょう。

で、期末に差し掛かり、またしても従業員満足度向上なる単語が、経営層の間で話題にあがるようになりました。
この人達は、期の変わり目にしか物事を考えることができないのでしょうか。(苦笑)

そんな彼らから出てきた、来期の満足度向上策がコレ。
 ①課長以下の社員に対する給与のベースアップ
 ②社員から選抜して満足度向上策を検討し、経営層に具申
 ③営業社員の評価制度見直しし、公平性を高める


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①は、昨年に引き続き、2年連続で基本給がアップ。
月数千円とは言え、社員としてはデメリットは何も無いので、これは素直に嬉しい

②は、俗に丸投げというやつです。本来経営層が考えるべき施策を、社員に考えさせるということですから。
しかも、その施策で効果が出なければ、社員のせいにできるという都合の良さ。
経営層の出す方針はことごとく現場と大きく乖離しているので、それを自覚してのことかもしれませんが・・・
さすがにこれは無責任すぎるかと。

③は、昨年に私も提言した内容ではあります。
営業マン以外の評価制度があまりにもどうでもいい感じだったので、それを指摘しました。
で、来期からは、営業マン以外の評価制度を見直して、利益貢献や信頼度向上に貢献した活動については、受注活動と同等の評価をするんだとか。
ま、いきなり完璧には運用できないかもしれませんが、まずは一歩前進というところか。

こんな感じで、来期こそは離職率低下を実現すると意気込む経営陣たち。
今度こそ1年を通して貫き通してほしいところですが、どうせまた数ヶ月で熱が冷めるだろうと社員の皆さんは口を揃えます。

どんだけ信用無いのよ。(呆)
約束を破り続けると、他人からの評価はこうなっちゃいますよね。

色んな施策をやるのは結構なことですが、重要なことは「割りに合うかどうか」という点です。

例えば、仕事が死ぬほど忙しくても、高給であれば耐えられる人もいるでしょう。
または、給料がそこそこでも、その仕事にやりがいがあればOK、という人もいるはず。

逆に言えば、給料を抑えたかったり、やりがいのある仕事が少ないような会社なら、経営層が社員に無理強いするのを抑えればいいだけのこと。
その他のファクターとのバランスを取れば良いので。

ウチの会社の場合は、ベースアップしたとしても給料はあまり高いとは言えませんし、会長や社長の風当たりが強い営業職などは、やりがいとは程遠いでしょう。
ならば、さしたる根拠も無く「残業をゼロにしろ」とか「あれもこれもすぐにやれ」とかいう無茶振りを無くしていけば、自ずと割に合う会社に近づいていくはずなのですが、、、

どうも経営者と言うのは、自分の振る舞いは変えたがらない人種が多いので、社内向けの施策は遠回りになりがちです。
社員に対しては、成長しろだの自分で考えろだの要求するのに・・・ねぇ?


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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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