契約社員で明暗を分けるもの

本日のニュースで、第一生命が3千人もの契約社員を無期雇用化するというものがありました。
(かつ、福利厚生も正社員と同等にする。)

もちろん、正社員ではないので、業績悪化時には真っ先にリストラ対象になってしまうでしょうが、少なくとも現状よりは生活が安定することは間違いありません。

どの業界も人材確保に頭を悩ませる中、現在就業している従業員をできるだけ離職させないようにする施策は、短期的にはコスト増になります。
しかし、長い目で見ると、ノウハウを蓄積した従業員が継続して勤めることで生産性を維持でき、新しい人を雇うよりもコスト負担は軽くてすみます。

このことを経営者が理解している会社では、非正規雇用者の契約期間を無期化する動きがあります。
ただ、大量の人員を一気に正社員にまで登用すると、今度は高コストな体質が長く続いていくことになりますので、ひとまず無期雇用化までで留めておくというのが、落としどころなのでしょう。
その上で、特に優秀な人についてのみ、正社員登用をしていくものと思われます。

まだ完璧とは言えないものの、第一生命で就業している契約社員の方々にとっては、明るいニュースだったのではないでしょうか。

一方で、人手不足でありながら、中々契約社員の無期化を進められない会社が存在することも事実です。

残念ながら私の会社もその一つです。

私の会社は、近年事業を急速に拡大している最中にあります。
しかし、拡大する事業のスピードに、人員が追いついていないのが現状です。

このため、各部署の現場従業員は、毎日残業で20時~22時まで残り、大量の業務を何とか回している状態です。

ここに追い討ちをかけるように、下期は全社的に残業を抑制する取り組みが始まりました。
各作業の効率化を推進し、残業抑制によるコスト削減を目指すというものです。

この誰でも思いつくコスト削減策のために、各部署は悲鳴をあげています。
他部署の課長と打ち合わせをした際には、数値目標達成のために止むなくサービスレベルを少し下げるようにした、とこぼしていました。
また、現場の士気も低下しているそうです。

気持ちは痛いほど分かります。
従業員のモチベーションを低下させておいて、作業の効率化など実現できるわけありませんよね。

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そして、我が情報システム部も例外ではありません。

私が所属する開発担当の人達はまだ影響は軽微ですが、運用担当の人達はモロに直撃をうけています。
運用担当の人達は、各部署からひっきりなしに寄せられる各種問い合わせの対応や、PCのセットアップ作業など20時・21時ごろまで毎日残業して業務をこなしていました。

しかし、残業抑制により強制的に早めに帰宅させられるようになりました。
これだけならまだいいのですが、早めに帰ったところで問い合わせは止まることはありませんので、携帯に連絡がいくことになり、結局家に帰った後仕事をしているような状態になっています。

そんな中、運用担当の中に1人いる、契約社員の方の契約を更新しないことが決定しました。

当然、その人に何か問題があったわけではありません。
むしろ、運用担当の中でも、真面目で精力的にテキパキ仕事をこなしていました。

契約が終了する理由は、情報システム部の残業抑制の成果が中々表れないため、今度は人員削減でコストカットしようというものです。
この決定には、私の上司も部長に猛反対していました。
契約を終了するどころか、むしろ正社員にしてシステム部の体制の強化を図るべきだと。
この意見には、私を含めてシステム部全員が賛成でした。

しかし、部長もさらに上の役員・社長から言われたそうで、苦渋の決断だったそうです。

これは、下記のようなことが根底にあるかと思います。
 ・情報システム部が社内的に立場的に弱いこと
 ・情報システム部の業務内容に対する理解が進んでいないこと
  (誰でも簡単にできる仕事だと思われている)

特に、運用業務については、どの企業でも上記の傾向が顕著です。
このため、「1人ぐらいいなくても回るでしょ」という安易な考えが生まれ、削減しやすい契約社員からカットしていくという方針が出たのでしょう。
仕事内容は他の人に引き継ぐことになりますが、やはり情報システム部としても他部署へのサービスレベルを下げざるを得なくなるのは、容易に想像がつきます。


このように、同じ契約社員でも、経営者のさじ加減一つで契約終了・無期雇用化の判断が分かれてきます。

やはり、良い経営者というのは、将来のコストまで見据えて今の判断を下せる人だと思います。
その理屈からいくと、冒頭の第一生命に比べ、私の会社の経営者のような人達は、残念ながらイマイチと言わざるを得ません。

私の会社の社長は、現場営業マンからたたき上げでスピード出世した人で、やり手であることは間違いありません。
ただ、シャープ凋落を招いた片山元社長のように、良い社員が良い経営者になるわけではありません。

残業カットや契約社員カットにより、下期の決算は悪い結果にはならないでしょう。
しかし、サービスレベルを各部署が下げることにより、経営のスピード感や品質が失われて売上の低下を招くことになります。
また、カットされた契約社員の人の業務を他の人が引き継ぐことで全体の生産性が低下し、結局はコスト増につながります。

最悪の場合、業務を引き継いだ人も大量の業務に耐えられなくなり、芋づる式に退職していってしまいます。
これは、会社の存続にも影響する問題で、その時になって「しまった」と反省しても、もはや手遅れです。
しかも、現在はどこも人手不足で、代わりの人の採用もままなりません。(能力や人間性を度外視すれば別ですが)

株主から強要される短期的な利益増要求に屈服してしまう経営者は、現場を無視して短期的なコスト削減策を打ち出してくるものです。
その苦悩は、ぺーぺーに過ぎない私には想像もつかないほどのものでしょう。

しかし、世の経営者の方々には、以下のことをご理解頂きたいと思います。

・会社には必要な経費と無駄な経費があること
・必要な経費をカットすると、長期的には売上低下・利益低下を招くこと
・正社員と同じレベルで仕事をこなしている契約社員の人件費は必要な経費であること
 (もちろん、テキトーに仕事をしている人は正社員であっても無駄な経費ですが)

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軽減税率に伴うシステム改修特需

安倍改造内閣が発足してからというもの、安保法案と並んで取り沙汰されているのが、消費税10%増税時に軽減税率を導入するか否か、というニュースです。

元々、この議論自体は8%に増税される際にも行われましたが、結局8%増税時は軽減税率の導入は行われませんでした。
ただ、軽減税率を導入するかどうか決定した時期が、たしか増税の数ヶ月前だったため、ベンダーSEとして働いていた私としては、まさに戦々恐々といった感じでした。

もちろん、そのときお世話になったユーザー企業や、SIerの人達も同じくビクビクしていたと思います。
なにせ、ユーザー企業は食品卸売業でしたので、取り扱っている食料品・飲料・酒の酒類が多岐にわたり、どの品目が軽減税率の対象になるかによって、システムの改修方法が違ってきます。

具体的に議論されていた仕様としては、商品分類別に税率を管理できるマスタを作成し、後は商品分類別に税額を計算するよう消費税計算処理を改修する、というものでした。
一文でさらっと書いたので簡単にできそうに見えますが、処理性能はガタ落ちになることが予想されるなど、いくつか懸念点もありましたので、急に「軽減税率を導入します!」と言われてもすぐにリリースできるものではありません。

また、システムの元々の作り方によっては、改修範囲が膨大になるシステムもあるでしょう。

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そして、その恐怖が再来しそうな雰囲気になってきました。

内閣改造前は、野田毅 前税制調査会長が、10%増税時には還付金を支給することで税負担を和らげる案を掲げていました。
しかし、「還付金を支給する事務作業の方が金かかるんじゃね?」という批判もあり、結局野田氏は改造内閣で事実上更迭されました。

が、軽減税率を導入されて困るのは、中小スーパーを含む食料品を扱う流通業の人達でしょう。
マイナンバー対応に続き、一切利益に繋がらないシステム投資をさせられるハメになり、資金力の無い企業にとってはまさに死活問題です。

経団連としては、システム改修費用がかさむことを鑑みて、軽減税率には反対の方針のようです。

幸い、私が今働いている会社は流通業界ではありませんので、軽減税率の影響を受けることはありません。
なので、本音としては、いち消費者として軽減税率を導入してほしいと願っています。

また、ITベンダーとしても、メシの種が増えることもあって、基本的には軽減税率の導入には賛成でしょう。
まさに、マイナンバー特需に続き、軽減税率特需という状態です。

しかし、どの品目を軽減税率の対象とするかについて、決定時期が増税の直前になればなるほど、現場で働くSEはデスマーチに見舞われます。
そして、最近のニュースを見る限り、8%増税時と同じ議論がなされており、あの頃と同じように全く話が前進する気配がありません。

先日施行された改正派遣法についてもそうですが、9月11日に成立して同月の9月30日から施行などという、アホなことを国は平気でやってきます。
そもそも、システム改修の手間など、初めから考えていないのです。

今回の軽減税率については、せめて余裕を持って決定してほしいものですが、、、
たぶんまた直前になるんでしょうね。(苦笑)

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人の意見に反対する場合は対案を示す

安保法案の見直しが浮上してからというもの、日々ニュース等で安倍政権に対するバッシングを見ない日はありません。

この一連の騒ぎの中で、「SEALDs」という学生団体による反対デモ活動がよく取り上げられてきました。

彼らは今回の安保法制見直しを戦争法案の成立と位置付け、「日本を再び戦争する国にするのか」という理念のもと、安倍政権に批判を浴びせ続けてきました。

この団体の代表である奥田氏を始め、この団体の活動に参加している学生さん達をテレビなどで見ていると、私にもこれだけの行動力があったらなぁ・・・と羨ましく感じることもあります。
しかし、残念だと思うのは、彼らの活動には「対案」が無いため、単なるお祭り騒ぎをしたいだけの集団という印象を世間に与えてしまっています。
(参加している人達は、そんなつもりは皆無だと思いますが)

彼らは対案を持たないため、安保法制に反対する際に、「戦争反対!」を拡声器で連呼し、挙句の果てには安倍首相に対して「バカか、お前は」という、もはや意見でも何でもないヘイトスピーチまがいの言葉を浴びせるだけの集団になってしまっています。
これは、世間から見るとマイナスイメージでしかなく、この活動がイマイチ広がりきらない要因でもあります。

彼らはまだ学生なのである意味仕方ないのかもしれませんが、社会では他人の意見に反対する場合は必ず対案を示すことを求められます。

これは、私がやっているSEという仕事でもそうですし、他の多くの仕事で当てはまることです。

意見というのは人間が考えるものですので、そもそも完全無欠な意見など有り得ません。
なので、どんな意見に対してでも、批判をしようと思えば重箱の隅をつつくことで、必ず批判が可能です。

では、なぜ他人同士が合意までこぎつけられるのでしょうか?

それは、お互いに対案を提示し合って質の高い議論を行うことで、妥協点まで辿りつくことができるからです。
ここで重要なのは、合意形成する上で辿りつくのは「完璧な意見」ではなく、あくまで「妥協点」にしかすぎないということです。

合意形成に至るには、自分達の意見を押し通しつつ、相手の意見も汲み取って「引くべきところは引く」という駆け引きが必要です。
「自分達の意見を全て100%飲め」というのでは、初めから交渉のテーブルにさえ座る資格はありません。

これは沖縄の基地移設問題にも言えることです。

沖縄の翁長知事は、辺野古への基地移設に反対することを公約に掲げて当選しました。
実際に、公約通りに基地移設には一貫して反対し続け、かつ辺野古岬の埋め立て承認の取消まで実行しました。
ですが、「対案」は何も示していません。

とりあえず反対するだけで知事になれ、かつその地位が安泰なのですから、楽な仕事です。
しかし、建設的な意見を何も出さないため、特に本州の人達から見ると「ただゴネてるだけ」に映ってしまいます。

なにせ、反対するだけしておいて、対案は国が考えろっていう姿勢ですからね。(苦笑)

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少し話がそれましたが、、、

日本は島国とはいえ、周りはまさに外敵だらけです。
10年ぐらい前までは、兵力で遥かに優る中国も、日本の自衛隊の装備にはとてもかなわない状態で、それほど脅威ではありませんでした。
しかし、軍備に莫大な金を注ぎ続け、少しずつ兵器の性能を向上させ、今や周辺地域に侵攻するのに十分な軍事力を身に付けています。

また、弾道ミサイルを一発打ち込まれただけで甚大な被害が出る状況にも関わらず、「攻撃されるまで攻撃(反撃)できない」という元々の法律をどのように考えていたのでしょう?
はっきり言って、反撃などできる余力など残りません。
それを防ぐのに、「先制攻撃権」は国民を守る上でやはり必要だと思います。

とは言え、もちろんこんな法律は無い方が良いに決まっています。
世界中の全ての権力者が、平和的な考え方を持ち、領土拡大などの野心を持たなければ、何も問題はありません。

しかし、残念ながら、そういう権力者はごく一部にすぎません。
また、対話も成立しないような人達ばかりです。

そのような中で、どのようにして旧法制で日本の安全を維持していくのか、対話で解決するというのならどのように対話していけば良いと考えているのかなど、SEALDsの学生さん達には、是非とも「さすが若い人達の考え方は柔軟だ!」と世間が感嘆するような対案を掲げた上で、活動をしてほしいと期待します。

私のような甲斐性のないオッサンにこんなこと言われるのは心外でしょうけどもね。
(できれば応援したいんですよ、ホントに)

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プロフィール

Author:たみおと
36歳にして社内SEに転職しました。
ベンダーSE・社内SEどちらの方が記事を読んでも、ご参考になる体験談をUPしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

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